春季高校野球関東大会は、前橋育英が横浜高校を下し初優勝した。エースの佐藤優人投手が復活の投球を見せた。横浜高校は藤平尚真投手が3連投のマウンドを踏んだものの優勝はできなかった。
前橋育英が優勝
前橋育英はエースの佐藤優人投手が先発した。佐藤投手は181cm81kgの右腕で最速144キロの速球を持ち、1年時よりエース候補として期待されていた。しかし今年1月に右手首を故障し3月末まで投球ができず、練習試合や春の大会は主にリリーフとして登板したものの防御率は4点台と振るわなかった。
それでも背番号1を背負い続けた佐藤投手はこの日は満を持して決勝で先発し、強打の横浜高校と対戦した。球速こそ130キロ後半だったが、抜群の制球力を見せて連打を許さず、9回を投げて8安打を許したものの1失点に抑えた。
「すごい打線なので、気持ちで負けないようにと思って投げました」と話した佐藤投手、大きな舞台で、強豪を相手に見事な復活投球を見せ、大きな自信になった。特に高校生投手は、自信をつけると大きく成長する事がある。能力は十分ある佐藤投手、夏に向けての成長が楽しみ。
エース争奪
一方、横浜高校は中1日を空けてエースの石川達也投手が先発した。しかし3回に2点、5回に3点を失い、5回5安打5失点で降板した。そして7回からは藤平尚真投手が3連投となるマウンドに上がると、最速は148キロを記録し3回を1安打無失点に抑える好投を見せた。
最後の夏には背番号1をつけたいと話す藤平投手、平田監督も「藤平の3連投は収穫です。」と話し、大きなアピールとなった。これからまた背番号をつけない練習試合が続き、7月から夏の神奈川大会を迎える。その時に背番号1をつけるのはどっちだろうか。
直球の最速は138キロながら、カーブ、フォーク、スライダーで緩急を駆使し、準決勝まで3試合24得点の横浜打線を1失点に抑えた。1―5の8回には1死一、二塁のピンチを迎えたが「ゴールは9回じゃなくて、その先にあるぞ」と自ら気合を入れ直し、後続を断った。
横浜は前日24日の準決勝・日本航空(山梨2位)戦で21安打を放ったが、130キロ台後半の直球に変化球を交え、的を絞らせなかった。
「すごい打線なので、気持ちで負けないようにと思って投げました」。
7回から3番手で登板した3連投の藤平は3イニングを1安打無失点で、直球の最速は148キロを記録。指揮官は「3連投を経験して今日もいい投球ができたことは、藤平にとって大きな収穫」と話した。
コメント