2015年夏、地方大会を終えて2 ~地方で散った注目野手~

高校野球ドラフトニュース 2015年ドラフトニュース

 昨年は智弁学園の岡本和真選手が、一昨年は大阪桐蔭の森友哉選手や東海大甲府の渡辺諒選手が、2012年には龍谷大平安の高橋大樹選手がドラフト1位指名をされている。しかし今年に関しては野手でドラフト1位指名されそうな選手はいなさそうだ。やや寂しい状況になっている。

注目された野手たち

 それでも、プロで活躍しそうな選手がいないわけではない。甲子園出場組ならばオコエ瑠偉選手、仙台育英の平沢大河選手などが指名の可能性は高いとみられるが、地方で散った選手にもそのような選手がいる。

 東海大菅生のエース・勝俣翔貴投手は、投手としても強い球を投げて注目されるが、早実との決勝でも見せたように、投手としての繊細な部分で課題を指摘される。反面、のびのびとした性格や昨年秋の明治神宮大会でもホームランなどを見て野手としては高校生トップクラスに入ってくるとみられ、これからショートなどを始めてもプロで活躍できそうな身体能力もある。

 注目された西東京の捕手の争い、早稲田実の加藤雅樹選手や日大三の小藤翼選手など打撃の良い捕手が注目される中で、フットワークやキャッチング、そしてスローイングに安定感を見せた国学院久我山の了海航選手が最も評価を上げたようだ。了海選手はプロ志望も視野に入れる。日大藤沢の下地滉太捕手はセカンドまで安定して1.9秒台を出せるスローイングにプロも評価、プロ志望も視野に入れている。

 そして注目されたのが、関西のスラッガーたち。近大泉州の渡辺巧選手は高校通算62本塁打に投げても146km/hを記録するパワーあふれる選手で、その高い素質にプロも評価をしている。渡辺選手もプロ入りを希望しており、特に地元中日入りを望んでいるとみられる。また智弁学園の廣岡大志選手も昨年の岡本和真選手の後を追いかけて甲子園出場を目指したが、強さをました天理と2回戦で当たってしまい短い夏となった。守りや肩も良く3拍子揃った選手としてプロ9球団が注目しており、本人もプロ入りに向けて動いている。

 三田西陵の成田尚輝選手は通算40本のホームランを記録するが、豪快な振りに兵庫のペーニャと呼ばれている。150mくらい飛ばしたこともあるという成田選手だったが敗退後には大学進学の意思を示した。そしてもう一人、初芝橋本・黒瀬健太選手、高校通算97本として100号到達にお膳立てができた状態で大会を迎えたが、初戦4打数ノーヒット、2戦目も2つの四球もあったが2打数ノーヒットに終わった。長打力はプロも認める所だが、捕手としての素質や守備などで最後のアピールができない状態で終わった。ただし長打力の魅力に、福岡ソフトバンクや埼玉西武などが目をつけており10球団のスカウトが視察に訪れている。育成ドラフトまでには指名があるかもしれない。

 他にも山形中央の高校通算45本塁打スラッガー・青木陸選手二もプロが注目する。その飛距離をプロのスカウトが「中田翔クラス」と評価したほどで、プロ志望をすればドラフト会議で指名があるかもしれない。

 愛工大名電の毛利元哉選手は182cmの身体があり38本塁打を記録するも、チームでは1番バッターを任せられる。足もある選手で中日スカウトが高い評価をしている。愛知では東邦の溝口慶周選手も小柄ながらパンチ力が光る。

 帝京の中道大波選手も高校通算34本塁打と強い打球を打てる選手でプロが注目している。大阪・大塚高校の村林一輝投手は投手としても141km/hを記録したものの、プロからは1年時に守っていた遊撃手として高い評価をされており、内野手としてプロの指名を待つ。

 北陸のスラッガー・金沢高の中川広大選手は、バックスクリーンへの130mのホームランを放ち活躍を見せた。進路は大学に絞り、柳田選手のようにフルスイングしながらもミートできる打撃を身に着けるという。

 捕手、内野手、外野手、それぞれに楽しみな選手が多い。また意外とプロに挑戦したいという選手も多いように感じる。いろいろなタイプの選手がいる中で、どんな進路を進み、どんな成長を見せるのか注目したい。

2015年度-高校生捕手のドラフト候補リスト

2015年度-高校生内野手のドラフト候補リスト

2015年度-高校生外野手のドラフト候補リスト

 

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