アジア大会で戦っていた侍ジャパン・社会人代表は、準決勝で台湾戦に臨んだが、4-10で敗れて決勝進出はならなかった。
序盤で10失点
日本の先発はセガサミーのルーキーで、昨年の大学野球選手権で上武大のエースとして全国制覇をした横田哲投手だった。130km/h台のストレートながら横からのチェンジアップなどが有効な投手で来年のドラフト候補の一人だったが、初回は無失点に抑えたものの2回にヒット4本を浴びて4失点で降板した。
急遽登板したベテランの幸松司投手だったが、投球練習が不十分だったのかヒットと3ランホームランを浴びて合計7失点、続く3回にも2安打を許して降板する。代わって登板した今年のドラフト候補の井口拓皓投手も死球や暴投など乱調でこの回も3失点、4番手で登板した今村幸志郎投手がようやく流れを止めたものの、序盤での10失点となった。
その後はトヨタ自動車のベテラン・佐竹功年投手が3回1安打無失点、JR東日本の関谷亮太投手が2回をノーヒット4奪三振を抑えただけに、序盤の失点が悔やまれる。
元横浜DeNA・鄭凱文投手が好投
台湾はかつてAAA選手権で高校日本代表を相手にも登板した事があり、現在はMLBのマイナーリーグで投げるHU Chih Wei投手から2回までに3点を奪ったが、3回途中から登板した元横浜DeNAの鄭凱文投手に6回1/3を3安打1失点に抑えられた。
1番に入った倉本寿彦投手が2回にタイムリーヒットで1打点、9回には内野ゴロで1打点と5打数1安打2打点という結果を残した。
優勝を狙いに
今回の侍ジャパン社会人代表チームは、今村幸志郎投手、関谷亮太投手の力のある投手をリリーフに持ってきて、台湾戦、韓国戦で接戦に持ち込んで優勝を狙ったものとみられる。
そのため、先発がプロ主体の台湾や韓国を相手に持ちこたえられるかがポイントだったが、初戦の中国戦で先発した佐竹投手が3回で3安打2四死球、続くパキスタン戦で守安玲緒投手が4回4安打1失点と不安を見せた。
サイドスローの変化球投手・横田哲投手をマウンドに送ったが、持ちこたえることができなかった。
侍ジャパンの今年の成績
これで侍ジャパンの戦いは以下の通り、優勝は女子代表のみとなった。(※は大会開催中、またはこれから)
代表 | 大会 | 結果 |
12U | BFA 12Uアジア大会 | 2位、台湾に3-7で敗戦 |
15U | IBFA 15Uワールドカップ | 7位、2次リーグ進めず |
18U | BFA 18Uアジア大会 | 2位、韓国に1-2で敗戦 |
大学 | ハーレムベースボールウィーク | 2位、アメリカに3-6で敗戦 |
社会人 | アジア競技大会 | ※準決勝で台湾に敗戦、3位決定戦で中国と対戦 |
女子 | IBFA 女子ワールドカップ | 優勝! |
21U | IBFA 21Uワールドカップ | ※11月7日~ |
トップ | SUZUKI 日米野球 | ※11月21日~ |
いろいろな事情があるとはいえ、優勝は女子代表のみというやや寂しい結果となった。11月に行われる21Uでは是非優勝をしてほしい。大谷翔平選手や藤浪晋太郎投手が21U に参加するのか日米野球に出場するのかは分からないが。
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